育つこと、働くこと、老いること。私たちにできること全部。社会福祉法人:藤雪会

理事長・又木京子の世の中ラボ

理事長の又木京子が、ひとつの数字をテーマに、数字と社会の背景をさぐります。

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第3回保育園送迎データから見た父親の子育て参加 朝の送りは32.9%、夕方のおむかえは9.6% 32%

朝の送りは32.9%
夕方のお迎えは9.6%

以下の方法で送迎のデータを取りました
①2016年11月の第2週または第3週の一日だけをとっています。
②父親参加の実態を見るため、母子家庭数は省きました。(当法人には父子家庭はゼロ)
③両親の送迎は、父親も母親もデータに加えました。(合計が総数を超えることもある)
④送迎ともその他の90%は、祖父母です。

「イクメン」。近頃、父親の子育て参加推進の声が高くなっています。
父親の育児休暇推進のため、取得者がいる企業には、「おくるみマーク」なる、評価制度もあります。
一方、新聞に、育児休暇をとった男性が会社に復帰をしたら仕事で嫌がらせにあったという報道がありました。「パタニティーハラスメント(パタハラ)」というそうです。
国が推進する「おくるみマーク」と企業の「パタハラ」との実態の差は、育児休業の日数にも影響がありそうです。「パタハラ」事例の方は、約1年のような長期休暇の方が多いと思われます。ちなみに、先の「おくるみマークは」数日間の休暇取得で与えられます。

さて、育児休暇も父親の子育て参加ですが、日常の子育て参加も重要です。
実態の一つということで、藤雪会関係の保育園で父親の送迎実態について調べて見ました。
面白い結果がでました。
8ヶ所の保育園平均で、父親の送りは、32.9%。迎えは9.6%でした。
朝夕の生活の聞き取りはしていないので、私の想像ですが、朝は、母親が家に残って、炊事洗濯をすませているのではないでしょうか。逆に夕方、母親が迎えにいって父親が買い物・家事をしているのは稀だと思います。
この、保育園の送迎実態から考えても、保育園児の母親への子育て偏重はまだまだ重いと思います。
ただし、この10年間で父親の子育て」への参加は増えています。今後も毎年同じ時期の送迎調査を続け、さらに、他の調査もしながら、父親の子育て参加をひろげたいと思います。
保育園のみなさん、調査にご協力いただきありがとうございました。
          (社会福祉法人藤雪会 理事長 又木京子)